日本代购-出荷目安の詳細はこちら商品説明原曲と改作の比較が容易になるギターへの編曲ヴァイス:組曲 SW.47、バッハ:組曲 BWV.1025アルベルト・ラ・ロッカ(ギター)、カルロ・ラザーリ(ヴァイオリン)1991年まで偽作とされていたバッハの「ヴァイオリンとチェンバロのための組曲」BWV.1025は、実際にはバッハが友人ヴァイスのリュート組曲 SW.47を改作したものです。 ヴァイスはトーマス学校(上の画像の正面)内のバッハの住居を訪ね、2人で即興演奏などもおこなって交流していたことから生まれた作品と思われます。 バッハは原曲のリュートをチェンバロに変換する際、通奏低音的にならないよう、旋律を弾く「オブリガート・チェンバロ」の様式を採用。さらに、ヴァイオリン・パートを新たに作曲し、冒頭にはファンタジアを書き加えたほか、曲順も変更するなど工夫しています。 このアルバムではヴァイスの原曲 SW.47とバッハの改作 BWV.1025の両方を収録し、原曲のリュートと、改作のチェンバロをギターに置き換えることで、原曲と改作の比較がしやすくなっています。ヴァイスとドレスデン1718年、ヴァイスはリュートの腕前を買われてザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト1世の高給な宮廷音楽家となり、1750年に亡くなるまで32年間に渡って在職。ドレスデンの宮廷オーケストラは、1712年から1755年まで所属したヨハン・ゲオルク・ピゼンデル[1687-1755]の尽力でドイツ屈指の楽団となっており、ヴァイスは1736年にウィーンの宮廷から年俸2,000ターラーという超高額な条件で誘われたものの断っていることからよほど居心地が良かったものと思われます。ちなみにピゼンデルはテレマンやヴィヴァルディとも親しかったほか、人格者としても知られていました。バッハとドレスデンバッハはライプツィヒでの立場を改善するためか、1733年2月に即位した改宗カトリック信徒であるザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世に対して、カトリック用の音楽であるロ短調ミサのキリエとグローリアの楽譜を献呈しています。ザクセン選帝侯の臣下や領民はプロテスタントという状況での献呈と演奏(?)で、さらに、ザクセン選帝侯がポーランド王を継承するためのゴタゴタもあって、献呈の報奨としてバッハに「ザクセン選帝侯宮廷作曲家」の称号が授与されるのは3年後の1736年11月のことでした。ヴァイスとバッハ父子は友人関係その間、バッハの長男、ヴィルヘルム・フリーデマンがドレスデンのゾフィーエン教会(プロテスタント)のオルガニストに80ターラーの低年俸で任用(その代わり自由時間が多い)。ヴィルヘルム・フリーデマンはドレスデンの宮廷に出入りして、ヴァイスら宮廷音楽家と親しくなり、1939年にはヴァイスとヴァイスの弟子のクロップガンスらと共に、トーマス学校の住居に暮らす父バッハを訪問。交流は何回かに及んだようで、ヴァイスとバッハによる即興演奏の競演なども伝えられています。ヴァイスの曲をバッハが改作バッハの「ヴァイオリンとチェンバロのための組曲」BWV1025は、バッハ家でのヴァイスとの交流の際に生まれたとする説がありますが、証拠があるわけではないですし、そもそもバッハは他人の作品の編曲、改作もよくおこなっていたので、正確な時期はわからないようです。交流時の経験をもとに書き上げたといったところでしょうか。 改作の経緯はともかく、ヴァイスの「リュートのための組曲」SW47は、バッハによって「ヴァイオリンとチェンバロのための組曲」に姿を変え、ヴァイスの手堅い作品にヴァイオリンの華やかな美しさが加わっています。▶ Brilliant Classicsのギター録音を検索 演奏者情報◆ アルベルト・ラ・ロッカ(ギター)1967年、北イタリアのティエーネに誕生。ヴェローナ・ダッラーバコ音楽院でギターの学位を取得し、1994年、ボローニャ大学で芸術・音楽・舞台芸術学科を卒業。 特別なチューニングを施した10弦ギターを開発し、それによって楽器の音域を拡大。有名作曲家のギター作品の演奏に加え、あまり知られていない作曲家や作品を発掘し演奏することにも熱心に取り組んでいます。 CDは、Brilliant Classics、GuitArt、DotGuitar、Velut Lunaなどから発売。◆ カルロ・ラザーリ(ヴァイオリン)1962年、北イタリアのヴェネツィアに誕生。エミリオ・クリスティネッリにヴァイオリンを学び始め、理学の学位を取得後、1984年にヴェネツィア音楽院でヴァイオリンの学位を取得。大学院課程では、クレモナのスタウフェル音楽院でサルヴァトーレ・アッカルド、フィエーゾレ音楽院でステファン・ゲオルギウ、シエナのキジアーナ音楽院でフランコ・グッリに師事し、1986年にはナポリで開催されたA.クルチ国際ヴァイオリン・コンクールで第2位を獲得。 古楽ヴァイオリンにも精通したラザーリは、1981年からヴェネツィアを拠点とする現代音楽アンサンブル「エクス・ノーヴォ・アンサンブル」のメンバーとして活動する一方、古楽専門の「ラルテ・デラルコ」でも演奏しているほか、ヴェネツィアの室内オケ「ロフェルタ・ムジカーレ」にも頻繁に登場。 教育者としては、ヴェネツィア・ベネデット・マルチェッロ音楽院でヴァイオリンを教えています。 CDは、Brilliant Classics、Dynamic、Ricordi、Stradivarius、Julia Recordsなどから発売。 トラックリスト (収録作品と演奏者)◆ ヴァイス:リュートのための組曲 イ長調 SW471. I. アントレ 3'422. II. クーラント 4'433. III. ロンドー 3分164. IV. サラバンド 5'295. V. アレグロ 5'106. VI. メヌエット 2'44◆ バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのための組曲 イ長調 BWV10257. I. ファンタジア 2'528. II. クーラント 4'449. III. アントレ 3'3010. IV. ロンドー 3'3111. V. サラバンド 5'0612. VI. メヌエット 2'5313. VII. アレグロ 5'30アルベルト・ラ・ロッカ(ギター、編曲)カルロ・ラザーリ(ヴァイオリン/トラック7〜13)録音:2020年2月、イタリア、ヴェーネト州ヴィチェンツァ県、ティエーネ、(トラック1〜6)、2023年1月、イタリア、ヴェーネト州ヴィチェンツァ県、ズリアーノ、X-ランド・スタジオ(トラック7〜13) Track listWEISS & J.S. BACHSuite SW47 for Guitar & ViolinSilvius Leopold Weiss 1687-1750Suite in A SW47 for lute1. I. Entrée 3'422. II. Currante 4'433. III. Rondeau 3'164. IV. Sarabande 5'295. V. Allegro 5'106. VI. Men[uet] 2'44Alberto La Rocca guitar & arrangementSilvius Leopold Weiss / Johann Sebastian Bach 1685-1750Suite in A BWV1025 for violin & harpsichordafter Weiss's Suite SW47 with violin accompaniment composed by Bach7. I. Fantasia (by J.S. Bach) 2'528. II. Courante 4'449. III. Entrée 3'3010. IV. Rondeau 3'3111. V. Sarabande 5'0612. VI. Menuet 2'5313. VII. Allegro5'30Alberto La Rocca guitar & arrangementCarlo Lazari violinTotal time: 53'10Recording: February 2020, Thiene (VI), Italy (tr.1-6), January 2023, X-Land Studio, Zugliano (VI), Italy (tr. 7-13)