日本代购-[11年熟成] 女王のピノ ◎最上位にあるエステート版メリー・エドワーズ。 メリー・エドワーズには複数のシングル・ピノが存在しますが、中でも最高位に位置づけられる、最も入手難&高額なシングルがこちらの 『クーパースミス』。 上記画像のように、ワイナリーを囲むように隣接する畑であり、『メレディス』とともに、メリー・エドワーズが自社所有する、所謂エステート・ヴィンヤードです。 日本現行年号が’17年であるのに対し、この度のご案内は貴重なライブラリー・ストックの’12。 基本的にはライブラリー・ストックのほうが高額となってしまうものですが、値上げや為替などのタイミングもあり、’17年産クーパースミスの税込定価が【22,000円】であるのに対し、こちらは5年遡るバック・ヴィンテージにしながら当価格となっております。 ▼メリー・エドワーズ(Merry Edwards Winery) 「Queen of Pinot Noir」…ピノの女王こと女流醸造家の最高位として崇められるメリー・エドワーズ女史。その人並み外れた手腕から、ヘレン・ターリーへの「マジック・タッチ」と並ぶように、「ゴールデン・タッチ」との異名を持ちます。1974年に『マウント・エデン』に入社してキャリアをスタート。数年で頭角を現し、『マタンザス・クリーク』にヘッドハントされ、その後1996年にルシアン・リヴァー・ヴァレーに土地を購入。1997年に自らのブランドを立ち上げるに至りました。 さて、このクーパー・スミス、実は思い切った決断から一躍化けた、「起死回生のキュヴェ」だったりします。 ◎クーパースミス (Coopersmith) ルシアン・リバー・ヴァレーの中心部、セバストポールの町の程近く、ラグナ・リッジの丘に、RRVとグリーン・ヴァレーにまたがるように佇む『クーパースミス』。 1999年にオーガニックのりんご農園として存在していたこの9.5エーカーほどの地所をメリー・エドワーズ女史が発見。 夫妻で共同購入し、夫であるケン・クーパースミスに因んでこの名が付けられ、地所のうち6.5ほどに植樹しました。 2001年に初植樹を行った際には、およそ半分にディジョン828クローンを採用。ところがこれがマッチせず、思うような理想の高みに品質を押し上げることができませんでした。 そこで彼女は2008年、100%UCD37に全て植え替えることを大決断。結果はといえば…その翌年からWE誌での三年連続大台突破の大記録が始まりました(天晴れ)。 サステナブル農法を取り入れ、極力人の手の介入が無いよう努めた結果、畑には鷹、鷲、フクロウなどが住み着き、(女史曰く)「畑をパトロールし、数え切れないほどの害虫、ねずみを駆除してくれる」のだそうです。 ここからのピノのキャラは、ココアやチェリーを伴う、上質なタンニンと豊かなアロマを持つ、リッチな口当たりが特徴。もちろん、彼女のピノに共通するエレガンスは言わずもがな。 ◎Wine Enthusiast(2015.6)より 【WE92点】 「Planted on a relatively cool site for the Russian River, the Laguna Ridge, this Pinot is velvety and lush in baked strawberry and black raspberry, a celebration of finely grown, ripe fruit, with sharp-edged acidity and waves of savory mocha. With pronounced oak that mellows in the glass, it should only become more interesting with a few more years in the cellar, through 2022.」 因みに、いっとき輸入が停止していたメリー・エドワーズですが、近年、新規インポーターのもと、待望の正規輸入が復活しました。 …が、スタンダード版のAVAライン、『ルシアン・リバー・ヴァレー』のピノで、定価【9,000円→14,000円】へ大幅値上げとなっておりました。 シングルはこれからの発売と思われますが、果たして現行の20,000円から、どの程度アップしてしまうのでしょうか。 ◎スタンダード版ですらほとんど流通しないピノ。蔵出し品の11年熟成が、現行年号のAVA版とほぼ同額! ■コノイシュアーズ・ガイド93ポイント ■ワインエンシュージアスト誌92ポイント